
本記事は2026年3月22日開催の「Mölkky Mania THE FINAL(モルマニファイナル)」特別企画として、大会運営のMölkky Mania様から寄稿いただいた内容を掲載しています。
2026年3月、各地の王者が集うMölkky Mania Presents 2025 FINAL CHAMPIONSHIP。
今回ご紹介するのは、1月に開催されたMölkky Mania Kawasaki -OPEN- season.5-3で、卓越した技術と大人の余裕を感じさせるチームワークで見事優勝を飾った「ゆーにゃん」の二人です。
チーム名は、メンバーのゆーきさんと、なぜか「にゃん」と呼ばれることもあるkageさんの名前を組み合わせたもの。他のモルック大会で顔を合わせるうちに「いつか一緒に出ましょう」と約束を交わしていた二人が、ついに結成したドリームチームです。
初結成とは思えないほどの思考の同期と、勝負どころで見せた劇的なショット。ベテランとエース、二人の実力者が織りなした優勝への軌跡を辿ります。

- 1. チームを支える「穏やかな守護神」:kage(太田昌景)
- 2. 観客を魅了する「静かなる狙撃手」:ゆーき(木下優樹)
- 3. 初結成とは思えない「思考の同期」
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1. チームを支える「穏やかな守護神」:kage(太田昌景)
【所属チーム:Lio】
千葉を拠点とするチーム「Lio」に所属し、モルック歴は約2年3ヶ月。子供の頃からのあだ名である「kage」の名で親しまれる彼は、学生時代は剣道や陸上、社会人になってからは自転車レースやトレイルランニングといった過酷なスポーツを経験してきた、タフな精神力の持ち主です。

「当たる前提」で描く盤面の設計図
kageさんの最大の役割は、冷静な状況判断と、相方であるゆーきさんへの絶対的な信頼に基づいた戦略立案です。今回の優勝の要因を尋ねると、彼は迷わず「ゆーきさんの遠投が確定的に勘定に入れられるのがデカい」と語ります。
「70〜80%の確率で当たる、ではなく、100%当たる前提で組み立てられる。だから、普通なら躊躇するような難しい盤面でも、ゆーきさんなら取れると信じて次の展開を考えることができました」
この揺るぎない信頼が、チーム全体に迷いのない空気を作り出しました。
「にゃんさん」との対話で磨く感性
kageさんの練習スタイルは独特です。平日は仕事帰りに一人で公園へ行き、自分の中にもう一人の人格「にゃんさん」を作り出してタイマン勝負をするという練習を続けています。「自分対自分」の対戦では、同じような作戦になりがちで気づきが少ない面もありますが、時には「にゃんさん」が縦投げやガシャばかりを狙うテーマを持って現れることもあると言います。自転車やランニングという「ドMなスポーツ」で培った、淡々と投げ続ける忍耐力が彼の基礎となっています。
「準優勝でも満足」と言える大人の余裕
kageさんの魅力は、その懐の深さにあります。決勝戦の緊迫した場面、難しいショットを選択するか悩むゆーきさんに対し、彼は「僕はここまで来られたことに感謝しているから、準優勝でも満足しているよ。思い切って(難しい方を狙いに行って)いいよ」と言葉をかけました。 この言葉がエースの肩の力を抜き、最高の結果を引き出すことになります。「勝ち」に固執しすぎず、舞台を楽しんでいる感謝の気持ちが、極限の状態でのパフォーマンスを支えたのです。
2. 観客を魅了する「静かなる狙撃手」:ゆーき(木下優樹)
【所属チーム:デンファレ、KUKKA】
モルック歴は約2年。野球経験を背景に持ち、正確無比なショットと、勝負どころでの爆発力を持つエースです。

「トスバッティング」の感覚を応用した技術
ゆーきさんの技術の根幹には、長年の野球経験があります。
「野球の下投げ(トスバッティングでの打者に投げる動作)とモルックの投げ方は、距離感も含めて非常に似ていると感じます」
技術面ではテイクバックを最も意識しており、スキットルから目を離さずに、真っ直ぐ引いて真っ直ぐ投げるというシンプルかつ高い再現性を追求しています。かつては仕事終わりに夜な夜な一人で遠投のみを練習し続け、週7日投げていた時期もあるほどの努力家です。
観客を味方につける「イメージ力」
ゆーきさんは、単にピンを倒すだけでなく、「その一投で会場がどう動くか」までをイメージして投げると言います。
「決勝の最後の一投、これを取れば観客がこうなるだろうな、というところまで想像していました。難しいけれど、取ったらかっこいいだろうな、というのを狙い、実際に取れた時は本当に気持ちよかったです」
有言実行、そしてイメージ通りの劇的なフィニッシュ。彼はまさに、華のあるプレーヤーとして大会の主役となりました。
3. 初結成とは思えない「思考の同期」
ゆーにゃんの二人が強調するのは、戦術面での意見の食い違いが一切なかったという点です。
言葉を交わさずとも通じ合う
「これを行ったら、次をこう投げてね、というイメージが二人の中で最初から一致していました。初めて組んだチームでしたが、悩むことがほとんどなかったんです」とkageさんは振り返ります。お互いの技術レベルを認め合い、次に何をすべきかが瞬時に共有される。この思考の同期こそが、多くの強豪がひしめく川崎大会を勝ち抜く鍵となりました。
kageさんの安心感
ゆーきさんは、相方のkageさんに対しても全幅の信頼を寄せています。「にゃんさんが後ろにいるという安心感、そしてにゃんさんの笑顔がチームワークを支えてくれた」と語ります。特に決勝戦での上がり目、kageさんが決めたふわりは、ゆーきさんの目から見ても完璧な一投でした。
いざ、FINAL CHAMPIONSHIPへ!
ファイナルに向けて、二人の視線はすでに次の高みを見据えています。
kageさんは「楽しんで投げられれば良い。おじさん二人ですが、若者に負けない熟練のモルックを見せたい」と意気込みます。ゆーきさんは「にゃんさんと楽しく笑顔で、そして『攻め攻め』で行きます!」と力強く宣言しました。
「感謝」と「信頼」を武器に、全国の猛者が集うファイナルの舞台へ。 「おじさん二人の笑顔」という最強の武器を携え、ゆーにゃんが再び劇的なドラマを巻き起こすに違いありません。
取材・文:Mölkky Mania 永濵侑
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